CNCルーター(Sable-2015)のアップグレード状況01

01という番号を記事につけておきながら、たくさんアップデートした後になっています。が、ここで一旦まとめておきます。

4軸加工してみました。4軸の制御はまだマニュアル操作してます。

今は販売されていないですが、Sable-2015という韓国製のCNCルーターを未だ愛用しております(webページはまだありますが、売っているのでしょうか, Sable-3030がComing Soonで気になりますが、いつなのか?謎ですが、期待したいとユーザーとしては思っております)

10年前くらいになりますが、当時は低価格なCNCマシンはまだなく、唯一このSable-2015が10万円台で安いと思い購入したのでした。

アップデート/改造しまくっており、ほぼSable-2015のデフォルトの部品は、筐体の支柱の部分とX,Y,Z軸のステッピンモーター、リードスクリューくらいになってしまいました。

一応、デフォルトのSable-2015の写真を比較用に載せおきますね。

変更/改造 箇所

スピンドル

rt0701Cに変更したのは、回転数でした。アルミやステンレス、チタンなどを加工したかったため、剛性があり、スピードも早くできるスピンドルを探している時に木工用のマキタのルーターが使えるのを知り、中古で購入しました。確か2万円くらいだった気がします(整備品扱いでした)

機能としては、満足で、1~5段階の回転(10000 ~ 30000rpm)で調整できます。コントローラー側でスピードの変更はしていなく、マニュアルで制御しています。

もちろんそのままでは取り付けられませんので、専用の固定ホルダーをMeviyでオーダーして作りました。

Sable-2015でしか使えませんが、、欲しい方いたら(多分いない)データは差し上げますので、言ってください。

ステージ

デフォルトのステージだとワークを固定するのに少し不憫でした。M5だったかな?タップがあるんですが、いいところになくて苦労していました。そこで思い切って、Tナットのスリットが入っているステージに大改造しました。結論としては大正解で、クランプで柔軟に固定できるようになって満足です。(写真ではなんか良さげにクランプとかありますが、意外に使いづらい)

ただ、ステージが重くなったせいで、モータードライバーが厳しくなり、後で説明するモータードライバーを変更しています。

4軸の追加

写真のように丸棒(アルミ)を削りたくて、4軸を追加しました。ステージを変更していたので、取り付けやすいこちらをAliさんから購入して使っています。

あんまりこれを使っている情報がwebにないので、記載しておきますが、モーターはNEMA17で1 stepで1.8°です。Aliのサイトでは、0.3°って書いてあってハマりました。。最初からNEMA17のスペックをちゃんと見てればこうはならないですが、、、あと、ギア比が1:4です(これはあってそう)

grblで制御する場合の設定(step/deg)の計算は以下です。

一回転するのに360/1.8 = 200 stepかかります。ドライバーのMicro Stepが32(にしている)ので、6400 step 一回転するのに必要になります(お使いのドライバーのMicro Step設定で計算してください)

これがギア比 1/4つまり90°になるため、6400 / 90 = 71.111 step/degになります。

grblの$103=71.11と入力して正しく動作するようになりました。

クランプ

クランプは色々と迷うところですが、最終的にはGenmitsuのミニクランプに落ち着きました。

値段も安いですね。なぜかあれだけやすいAliでもクランプは結構な値段するんですよね。

デフォルトのTナットは入らないので、M6の板ナットを別に購入しています。

モータードライバー

上記で説明したスピンドル変更やステージを変更しているせいで、加工中に急に変な方向に移動してしまう現象が起きるようになりました。

こちらは短い加工時間なら起きなく、1時間とか1時間半でたまに起きる問題でした(結構厄介で毎回再現させるためにこの時間待たないといけないのです) あとX軸では絶対起きなく、Y,Z軸の処理がある時におきます。

最初は、g codeをノイズ等で受け取れていなかったり、CNC.jsのバグかと思い、調べましたがこのような問題は発見されず、しかも4本連続でエンドミルを折りました。。エンドミルとともに心も数回折れました。

話は長くなりましたが、結局、問題はドライバーパワーの問題でした。Sable-2015のデフォルトのモータードライバーはTB6550という東芝製のもので、製品はこちらでも販売しているものです。

ST-6560V3

ピーク電流を調整できるのですが、3.0Aで使っていてパワーが足りなく脱腸していることがわかりました。なぜ1時間後に起きるかは正確にはわかりませんが、ドライバーが熱で温まり、電流が増えたと想像しています。そこで、ドライバーをTB6660に変更しました。

こちらは4Aまで電流を使えます。

このTB6660は安くていいのですが、調べると中身はTB67S109Aであるという情報もあります。まあ使えれば良いので、安いやつを買っていますが、今のところ問題ありません。これを軸数4つ分購入しました。

g code コントローラー mege2560

最初はArduino Nanoを使って、grbl 1.1を使っていましたが、これはピン数が少ないため、4軸対応できませんでした。

4軸対応しているのはArduino mega2560でgrblでそのまま行けそうだったので、これを採用しました。

grblはこちらのを書き込んでいます。https://github.com/dguerizec/grbl-Mega-4axis

あと、正式なmega2560ではありません。中華の安いコピー品を使っています。メインのICのシルクを見て正規と同じAVR製であれば問題ないでしょう。

ESP32 FruidNCも気になりますが(無線接続やSDカードも使える) 結構ゴリゴリの金属を加工するのに無線でトラブっても嫌だったので、まだ使っていませんが、タイミング見て試してみたいと思います。


感想


ふう、今までのアップデートをまとめました。(長くてすみません)

ただ、使いながらまた変更することは絶対あると思います。

改めて思うところは、安いCNCでも少しずつアップグレードしていくと、自分オリジナルのCNCになって、使い方も慣れて効率が激上がりするのを最近感じています。

どんなマシンもデフォルトのまま全てできるものはないと私は思っています。高い万能なマシンを最初に買うのではなく、そこそこのものを購入して、試行錯誤(時には壊したり)しながら、使いながら、改善していくのがベストであると思いました。特にこのような工作マシン(3Dプリンタもそう)

まあそもそもものづくりが好きな方は、いじるのが好きなので、改めていう必要はないかもしれませんが。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

実はCNCマシンはもう一台あります。

1件のコメント »

  1. [...] CNCの2台持ちは、なかなか場所をとりますが、実はただでこちらをゲットしました。知り合いが海外に引っ越すため、さすがに持って行けず、どうせならものづくり好きな方に使ってほし [...]

    ピンバック by CNCルーター(Snapmaker 2.0 A350)の導入と実験01 | Analogfeeder — 2025/02/08 @ 13:31

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