Fatesで遊ぶ1 -ラズベリーパイオーディオプラットフォーム環境の構築方法-

あまり日本では知られていない?Fatesを組み立ててみましたので、その構築方法と使い方をまとめました。
FatesとはRaspberry Piを使用したオーディオプラットフォームなのですが、実はMonomeのNorns という製品の派生品です。


nornsにはnorns shieldというのもあります。これはdiyユーザー向けになったタイプです。

どちらもraspberry piが使用されており、かなり色々なことができるようになっています。これ一台で、シンセ、ドラムマシーン、サンプラー、ドローンなど何でもできちゃいます。界隈では、ドローン機として使っている人が多そうです。

このnornsをベースとして、派生したのがFatesになります。

norns shieldとfatesはほぼ同じと考えて問題ないです。違いは、fatesの方がエンコーダーが一つ多いくらいです。

私は、すでにraspberry pi で似たようなオーディオシステムを構築していましたが、raspberry pi 2B(Wheezy)でしか使えないのと、、なんとディスコンになってしまったのです。一応公式サイトでは、2026年までと書いてますが、、正式にアナウンスが出てしまったので、それまでに何とかしないといけません。

そこで、raspberry pi 2B以降に対応をしていこうと思い、せっかくやるのであれば、そのついでにraspberry piのオーディオプラットフォームのエコシステムに乗っかろうと思いました。それで色々調査したら、Fatesがちょうど良いという結論に至りました。
Fatesはオープンソースで勉強するにはちょうど良いのと、海外では結構フォーラムが盛んだったので、情報を入手しやすいのもポイントでした。

Fatesは、raspberry piとそれに拡張する基板がセットです。拡張基板は自分で半田付けする必要あります。残念ながら、部品が実装されている基板はあまり売ってないです。そのため基板と部品を購入してみたいなちょっと面倒です。自分は調査のためだったので、回路も調査するのにちょうど良かったのがあります。
以前は基板がここで売っていました。Denki OTO SHOP
基板は今はどこにも売ってなさそう。。。基板作ろうかな。(欲しい方いたら連絡くださいw いっぱいいたら作りますw)

基板への部品実装の説明は省きます。ここに部品リストがありますので、参考にしてください。

まずは、osのイメージをsdに書き込みます。

osのイメージはここからダウンロードできます。https://github.com/okyeron/fates/blob/master/install/norns/Norns_disk_image_install.md

私はrpi 3b+を購入したので、それに対応したosを選びました。

イメージの書き込み方法ですが、balenaEtcherを使用するのが一般的みたいですが、自分は昔からmacのターミナルのコマンドから行うが好きなので、そのやり方です。
マイクロsdカードをpcにセットして、デバイス名を確認 ターミナルで行います

$ diskutil list

確認したらアンマウント(disk1にSDカードの場合)

$ diskutil unmountDisk /dev/disk1

フォーマットする

$ sudo newfs_msdos -F 16 /dev/disk1 

もしくはsd formatterで上書きする
書込む

 
$ sudo dd bs=1m if=~/Desktop/fates-pi3b-20200218.img of=/dev/rdisk1

bsがないと512byteであるので、遅い。。。bs=1mで diskの前にrをつけるとデフォルトの100倍早くなるよ!!(約10×10)
書き込みが終わるまでターミナルには何も表示されませんので、Ctrl + Tで今の状況を確認できます。
書き込みが終了したら、sdカードをラズパイにセットして起動します。

Fatesの電源ですが、拡張基板側にusb type cのコネクタがあるので、そこから供給します。個人的には、raspberry piのmicro Bは信頼性が低い(壊れやすい)ので、type Cなのは非常に良いです。今後はtype Cが主流になると思いますし。

電源を起動するとOLED以下のように表示されます。

基本的には左側のOLEDに表示されている画面に沿って設定などを進めていきます。写真右側に別のターミナル画面がありますが、これはhdmiで見ているテスト用なので、接続しなくても動作します。

ロータリエンコーダーが4つ、ボタンが3つありますが、以下で大体設定やメニュー操作をしていけます。

とりあえずお家にWifiがあれば、最初に設定した方がいいでしょう。
SYSTEM > WIFI の順番で進めます。(移動つまみと決定ボタンを使います)
一応wifiはビーコンをスキャンしてくれて周辺のssidが表示されますので、該当のものを選択します。
パスワードの入力画面はちょっと面倒です(さすがにツマミとボタンだけなので、文字入力はしんどい。。)
あと、最後にOKするときに移動2のノブを使うので注意です。DELとOKを移動2ボタンで選択します。(多分やってみるのが一番分かるはず)

設定できているこんな感じで、ssidとIPとsignalが出ます。
これができていればあとで追加のscriptを入れたくなったときに便利です。
あ、scriptとはpuredataでいうとパッチみたいなものです。(fatesもpuredataをベースに開発されています)
あと、ここでファイルシステムを拡張しましょう。これをやらないとあとで困ります(自分が実際に困りました。。) これをしないと、updateもできないしscriptも追加できませんので、必ずやりましょう。

macのターミナルを開いて、

ssh we@norns.local

と打ち込んで、ログインします。パスワードはsleep

このあとに、以下を打ちます。

$ sudo raspi-config

そのあとにAdvanced Option > Expand FileSystem を実行しましょう。問題なければ、rebootして終わりです。
エラーが出る場合(自分がこれでした。there was a error running option A1….みたいなやつ)
大丈夫です。以下を実行しましょう

$ sudo resize2fs /dev/mmcblk0p2

終わったら、reboot しましょう( $ sudo reboot)

これで大体完了です。scriptを選んで動作させてみましょう。
戻るボタンでSELECT から入ると色々なscriptがあるので、適当に選ぶと動作します。


次回気が向いたら、script追加方法とかpdパッチ作り方とか書こうと思います。

最終的には、以前に作ったraspberry pi 2B環境をこちらに移植したい。。。これができると、、なんでもできそうなので。。

1件のコメント »

  1. [...] 前回でFatesのセットアップができたら、scriptを追加して遊んでみましょう。 [...]

    ピンバック by Fatesで遊ぶ2 -scriptの追加方法- | Analogfeeder — 2021/12/12 @ 17:43

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